ニュージーランドの学校では、毎年2月が新年度の始まりだということをご存知ですか？
今日はニュージーランドの高校教育について、日本の教育と比較しながら、重要なポイントとその魅力についてまとめます。これからニュージーランドの高校留学を検討している高校生の皆さん、また保護者の皆さんにも参考にして頂けたら嬉しいです。
①多様性と個性が尊重される教育文化
ニュージーランドはマオリ族、ヨーロッパ系、アジア系など様々な文化的な背景を持った移民が住む「移民国家」です。この背景もあり、お互いの違いを広い心で受け入れ合い、多様性や個性を重んじる文化が定着しています。
教育現場においても、生徒一人一人の個性や能力が大切にされています。皆で何かを成し遂げる力を育む日本とはアプローチが異なり、ニュージーランドでは個々人が独自に持っている価値観や個性、能力を引き出すことが重要視されています。
②自由度が高い選択式の授業
日本の高校では時間割の大部分が学校側で決められていますが、ニュージーランドの高校ではその真逆です。ほんの一部分だけが必須科目で、残りの大部分は自分で科目を選択します。
そのため、自分で興味のある科目を選び、好きな分野をとことん勉強することができます。学年が上がりYear 12、Year 13（日本の高2、高3）まで行くと、1週間のうち、時間割はほぼ全て選択科目になります。
また、日本の大学のように、生徒が教室を移動して授業を受けます。自分で科目を選び、自分で移動するという点では、日本の大学のようなスタイルと言えます。
③自由時間の多い放課後
日本の高校生は放課後も部活や塾などで忙しいことが多いですが、ニュージーランドの高校では、放課後はびっくりするくらい自由時間が多いです。初めて来た留学生からすると「暇だ…」と感じる人も多いでしょう。
ニュージーランドでは授業は15時くらいに終わり、その後の過ごし方は個人に任されています。特に大きく違うのは、ニュージーランドには日本のような「部活動」が存在しないことです。本格的にスポーツや音楽などをしたい生徒は、普通は学校外のスポーツチームや教室に通います。
放課後に自由時間が多い分、生徒たちは自分で自分の時間を管理するための自己管理能力や計画性が試されます。
④受験競争がない世界
日本では大学に入学するために各大学の入学試験に臨みますが、ニュージーランドには、大学に入るための試験というものはありません。
大学への入学の可否は、全てニュージーランドの高校３年間で取得した単位数とその成績で決まります。
そのため、ニュージーランドの教育現場では「受験競争」のような感覚は全くありませんし、進学塾や予備校のようなものも存在しません。全ては個々人の３年間を通した継続した努力とその成果が評価されるということになります。
⑤自立心を育む教育アプローチ
ニュージーランドの高校教育では、生徒一人一人の自立心を育む教育アプローチが一貫して行われています。
多様性を重んじる文化の中で自分の個性を見つけ、自由度の高い選択科目で得意分野を伸ばし、自由な放課後の時間で自己管理能力が試され、また、将来の進路を見据えた計画性と自己責任という概念が、高校３年間で必然的に身に付く仕組みになっています。
協調性が重要視される日本の教育と、個人の能力や異なる価値観が重要視されるニュージーランドの教育、どちらの方が良いと思うかは、本当に人それぞれだと思います。今、高校留学を検討している方は、ぜひこのような違いを念頭に入れて検討してくださいね。
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