ニュージーランドで働くために必要な就労ビザ(ワークビザ)は、種類・条件・費用など複雑に思えるかもしれません。
この記事では2026年の最新情報をもとに、代表的なビザの種類から申請条件、費用の目安、さらには永住権への道のりまでわかりやすく解説します。
目次
【2026年最新情報】ニュージーランド就労ビザの大きな変更点
2026年、ニュージーランドの就労ビザ制度には大きな変更が加えられています。
ニュージーランドでのキャリアを目指す方にとって重要なアップデートが続いています。
新設される「短期卒業生就労ビザ(Short Term Graduate Work Visa)」とは
2026年後半から導入予定の「短期卒業生就労ビザ(Short-Term Graduate Work Visa)」は、ニュージーランドの認定教育機関でレベル5〜7の学位・資格を取得した留学生を対象とした新しいビザパスウェイです。
このビザは、従来の「卒業生就労ビザ(Post Study Work Visa)」の申請条件を満たさなかった卒業生をサポートするために設計されました。
最長6ヵ月間の「オープンワーク条件のビザ(就労先が限定されないビザ)」が付与されるのが特徴です。
ニュージーランド国内で実務経験を積むための貴重な準備期間となるほか、条件が整えば「認定雇用主ワークビザ(AEWV)」への切り替えなど、キャリアの次なるステップへ進むための足がかりとして活用できます。
卒業生就労ビザ(Post Study Work Visa)の対象拡大と条件
同時に発表されたのが、卒業生就労ビザ(Post Study Work Visa / PSWV)の対象拡大です。
具体的には、ニュージーランド国内でNZQCFレベル7の「Graduate Diploma(大学卒業後の課程)」を修了した方の一部が、新たにPSWVの対象に加わります。こちらも2026年後半からの開始が予定されています。
ただし、対象となるには条件があります。Graduate Diplomaの修了に加えて、「学士号(Bachelor’s Degree)」を事前に保有していることが必要です。
重要なのは、この学士号はニュージーランド国内で取得したものに限らず、日本など海外で取得したものも認められるとされている点です。
日本の大学を卒業後、ニュージーランドで専門的に学び直したいと考えている方にとって、特に注目すべき変更と言えます。
ニュージーランド就労ビザ(ワークビザ)の主な種類と特徴
ニュージーランドの就労ビザの代表的な3種類について、それぞれの特徴を以下にまとめます。
認定雇用主ワークビザ(AEWV):最も一般的な就労ビザ
認定雇用主ワークビザ(Accredited Employer Work Visa / AEWV)は、ニュージーランド移民局に認定された雇用主(Accredited Employer)からのジョブオファーを取得した上で申請する、現在最も広く利用されている就労ビザです。
2022年に導入されたこの制度では、雇用主側が事前に「認定雇用主」としての登録を行い、求人の妥当性を証明する「ジョブチェック」を通過する必要があります。
申請者本人も、職種に応じた学歴・職歴や英語力要件を満たす必要があります。
有効期限は職種や給与水準によって異なり、最長5年まで認められます。
卒業生就労ビザ(PSWV):ニュージーランド留学後に働ける
卒業生就労ビザ(Post Study Work Visa / PSWV)は、ニュージーランドの認定教育機関で一定レベル以上の資格を取得した留学生が、卒業後にそのままニュージーランドで最大3年まで就労できるビザです。
取得した資格のレベルや学習期間によって、ビザの有効期間が変わります。
雇用主のスポンサーが不要なオープンワークビザのため、自由に職種・職場を選べる点が大きなメリットです。
留学後にそのままニュージーランドでキャリアを築きたい方にとって、最初のステップとして非常に有用なビザと言えます。
パートナーシップ就労ビザ:配偶者のビザに付随して働く
パートナーシップ就労ビザは、ニュージーランドで就労ビザを保持している方、または条件を満たす特定のコースで学ぶ学生ビザを保持しているパートナー(配偶者・事実婚パートナー)に帯同する形で取得できる就労ビザです。
主ビザ保持者のビザ種別や職種によっては、オープンワークビザとして発給され、幅広い職場で働ける可能性があります。
ただし、パートナーとの関係証明(婚姻証明書や同居証明など)が必要であり、審査にあたっての条件は状況によって異なります。
ワーキングホリデービザから就労ビザへの切り替え
ワーキングホリデービザ(WHV)でニュージーランドに滞在中に就職先が見つかった場合、就労ビザへの切り替えを検討することになります。
雇用主のサポートを受けて申請する「認定雇用主ワークビザ(AEWV)」への切り替えを目指すケースが一般的です。
ビザの切り替えはニュージーランド国内からオンラインで申請可能です。ただし、切り替えを行うためには認定雇用主からのジョブオファーを取得し、必要な条件(学歴・英語力・給与水準・職歴など)を満たす必要があります。
ワーキングホリデー中に職場での実績を積んでおくと、就労ビザ申請時に有利に働くケースがあります。一方、ビザの残存期間や審査期間を考慮したうえでタイミングよく手続きを進めることが重要です。
就労ビザ申請中にWHVが失効した場合、申請が承認されるまでの間はInterim Visa(暫定ビザ)で引き続き就労を続けられる場合もありますが、条件は個人の状況によって異なります。
ニュージーランド就労ビザ取得に必要な基本条件
就労ビザを取得するためには、いくつかの基本条件をクリアする必要があります。
ビザの種類や職種によって求められる要件は異なりますが、主な条件は以下の通りです。ご自身の状況に当てはまるかどうかの詳細はお問い合わせください。
1. 認定雇用主(Accredited Employer)からのジョブオファー
AEWVを申請するためには、ニュージーランド移民局に登録された「認定雇用主」から正式なジョブオファーを受けることが必須です。
認定雇用主かどうかは、移民局のオンラインシステムで確認できます。
また、雇用主がその職種に対して「ジョブトークン(Job Token)」をすでに保有しているか、あるいは「ジョブチェック(Job Check)」の手続きを行い、トークンを取得する意思があることも重要な条件となります。
ジョブオファーには、職種・勤務地・給与条件などが明記されている必要があり、これらが移民局の基準を満たしていることで初めて本人のビザ申請が可能になります。
2. 職種に見合った学歴・職歴(スキル・エクスペリエンス)
申請する職種に関連する学歴や職歴(スキルとエクスペリエンス)が求められます。
なお、職種のスキルレベル判定基準は、従来の「ANZSCO」から、ニュージーランド独自の新しい基準「NOL(National Occupation List)」へと順次移行しています。
2026年現在は移行期間にあたりますが、今後はNOLの基準が適用されるようになります。
必要な経験年数や資格は、この職種分類やスキルレベルによって細かく異なります。
3. 英語力の証明(職種やビザタイプによる違い)
申請する職種やビザ種別によって、IELTSなどの公式英語試験スコアの提出が求められる場合があります。
必要とされる英語力の基準は、職種や雇用主の要件、また申請するビザの種類によって大きく異なります。
4. 健康診断と無犯罪証明書の提出
ニュージーランドで12ヵ月以上滞在する予定がある場合、移民局指定医による健康診断(胸部X線検査を含む)の受診が必要です。
また、17歳の誕生日以降、累計で5年以上滞在したことがある国の無犯罪証明書(警察証明)の提出も求められます。
日本での申請手続きは、住民登録のある都道府県の警察本部や外務省など、所轄の公的機関を通じて行います。
お住まいの地域や状況によって申請先や必要書類が異なるため、事前に管轄の窓口へ確認することをおすすめします。
5. 適切な給与水準:市場価格(market rate)
AEWV(認定雇用主ワークビザ)を申請する際は、提示された給与額がその職種のニュージーランドにおける「市場価格(market rate)」を満たしていることが大切です。
以前は一律の「中央値給与(Median Wage)」が主な基準でしたが、現在は職種ごとの適正な給与水準が重視されるようになっています。
基本的には国が定める一定の水準以上が目安となりますが、介護や観光、ホスピタリティなど、職種によっては個別の基準が適用されるケースもあります。提示された給与額によってビザの有効期間や条件が変わることもあります。
ニュージーランド就労ビザの申請費用と審査期間の目安
就労ビザの申請にあたっては、移民局への申請料金に加えて、健康診断費用や書類翻訳費用など各種諸経費が発生します。
ビザ申請にかかる費用
認定雇用主ワークビザ(AEWV)の場合、日本国籍保持者がニュージーランド国内から申請する際の申請費用は、NZ $1,540が目安となっています。ただし、申請する国・地域や状況によって費用が異なる場合があります。
その他のビザ種別(PSWVなど)についても申請費用は条件によって異なりますので、最新の費用についてはお問い合わせください。
※移民アドバイザーによる申請代行をご希望の場合は、上記申請料に加えて申請代行手数料が発生いたします。
健康診断や書類翻訳などの諸経費
申請費用のほかにも、移民局指定医による健康診断費用、日本語書類の英訳費用、公証費用、無犯罪証明書の取得費用なども別途発生します。
申請から発給までにかかる平均的な期間
審査期間はビザ種別や申請時期、申請者の状況によって大きく異なります。
AEWVの場合、おおむね6週間程度が目安とされていますが、移民局の混雑状況や追加書類の有無によって前後することがあります。
就労ビザ取得までのステップ
就労ビザの取得は複数のステップを経て進めていく必要があります。各ステップでの準備をしっかり行うことで、スムーズな申請につながります。以下の流れを参考に、自身の状況に合わせて計画を立ててみましょう。
ステップ1:自身のスキルとビザ条件の照らし合わせ
まず、自分の学歴・職歴・英語力が取得したいビザの条件を満たしているかを確認します。
ANZSCOコードで自分の職種がどのカテゴリーに分類されるかを調べることも重要です。
条件が不明な場合は、移民アドバイザーへの相談が確実です。
ステップ2:認定雇用主への求人応募・面接
AEWVを目指す場合、認定雇用主(Accredited Employer)が出している求人に応募し、採用面接を受けます。
職種に合った職務経歴書(英文CV)の作成も重要なポイントです。
G&Pではお客様のご経歴によっては就業先の手配をサポートできる可能性がございます。詳しくはお問い合わせください。
ステップ3:ジョブチェック(雇用主側での手続き)
採用内定後、雇用主が移民局に「ジョブチェック」を申請し、当該ポジションの正当性を証明します。
これには雇用主が認定資格を持っていること、および国内での人材確保が困難であることの証明が含まれます。
ジョブチェックが承認されると、ジョブトークンが発行され、申請者本人のビザ申請に進めます。
ステップ4:必要書類の準備とオンライン申請
ジョブトークンを取得したら、移民局のオンラインポータル(Immigration Online)から申請を行います。
パスポート・学歴証明・職歴証明・英語スコア・健康診断結果などの必要書類を準備し、提出します。
ステップ5:ビザ発給・渡航準備
申請が承認されるとビザが発給されます。
ビザの有効期限・条件(勤務先・職種の制限など)をしっかり確認した上で、準備を進めます。
渡航後も雇用条件の変更が生じた場合はビザ条件に影響することがあるため、注意が必要です。
就労ビザからニュージーランド永住権を目指す方法
ニュージーランドの就労ビザを取得して一定期間就労した後、永住権(Resident Visa)を申請するルートがいくつかあります。
代表的なのが「Skilled Migrant Category(SMC)」と呼ばれるポイント制の制度です。
年齢・職歴・学歴・雇用状況・英語力などを点数化し、基準の6ポイントを満たすことで申請が可能になります。
また、特定の職種で2年以上ニュージーランドでの就労経験を積んだ後に申請できる「Work to Residence」というルートも存在します。ただし、このルートは「グリーンリスト(不足職種リスト)」に掲載されている職種など、対象となる職種に制限があるため注意が必要です。
いずれのルートも、申請要件や審査基準は状況によって異なるため、永住権取得を目標に据えている方は早い段階から計画的にキャリアを積んでいくことが重要です。永住権申請の流れや自身が該当するルートについては、お問い合わせください。
>>【関連記事】ニュージーランド永住権取得について!種類・条件・費用を解説
まとめ:ニュージーランドの就労ビザ取得はGina & Partnersにお任せください
ニュージーランドの就労ビザは種類が多く、条件や費用も個人の状況によって大きく異なります。2026年には新ビザの導入や既存制度の変更も予定されており、最新情報を把握したうえで正確に手続きを進めることが重要です。
Gina & Partnersでは、ニュージーランドへの留学・ワーホリを検討している日本人の方を幅広くサポートしています。就労ビザに関するご質問・ご相談も承っておりますので、「自分の状況でどのビザが狙えるのか」「費用はどのくらいかかるのか」など、お気軽にお問い合わせください。
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※ 本記事は、ニュージーランド就労ビザに関する一般的な情報提供を目的として作成されています。ビザの規定・申請条件・費用は、移民局(Immigration New Zealand)の判断により随時変更される場合があります。申請の際は必ず移民局公式サイトにて最新情報をご確認ください。また、審査結果および申請手続きの結果について、弊社は一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承の上、参考情報としてご活用ください。
監修
Kartike Dobhal(カルティケ・ドバル)
G&P所属 ニュージーランド政府公認移民アドバイザー
就労、パートナーシップ、永住権、学生、観光といった全ビザカテゴリーを専門とする。
Licensed Immigration Adviser Number: 202300069
ニュージーランド就労ビザに関するよくある質問
- Q ニュージーランドの就労ビザを日本から申請して取得することは可能ですか?
- A はい、可能です。認定雇用主ワークビザ(AEWV)などの主要な就労ビザは、移民局のオンラインポータルから日本国内での申請が可能です。
- Q 就労ビザを取得するために必要な英語力(IELTSスコア等)はどのくらいですか?
- A 必要とされる英語力は、申請するビザの種類や職種、または雇用主の要件によって大きく異なります。ご自身の職種や経歴でどの程度のスコアが必要になるかについては、お気軽にお問い合わせください。
- Q 認定雇用主ワークビザ(AEWV)の有効期限は最長で何年まで認められますか?
- A 職種の給与水準やANZSCOスキルレベルによって異なりますが、最長で5年間のビザが認められるケースがあります。中央値給与(Median Wage)以上の給与を得る職種では、より長い有効期間が付与される傾向にあります。
- Q 2026年に導入される短期卒業生就労ビザを申請するための条件を教えてください。
- A 2026年新設の短期卒業生就労ビザ(Short Term Graduate Work Visa)は、ニュージーランド国内の認定教育機関でNZQCFレベル5〜7の資格を修了した方が対象とされています。有効期間は最長6ヵ月とされていますが、詳細条件は変更される可能性があるため、最新情報は移民局Webサイトをご確認ください。
- Q 家族(配偶者や子供)を帯同してニュージーランドで働くことは可能でしょうか?
- A はい、就労ビザ取得者の配偶者や子供は、別途ビザを申請することでニュージーランドへの帯同が可能な場合があります。配偶者の方には、現地の職場で働けるパートナーシップ就労ビザだけでなく、ビジタービザという選択肢もあります。また、お子様には年齢や状況に応じて学生ビザなどの取得が必要となるケースが一般的です。帯同できる条件は、主となるビザの種類や就労条件によって細かく異なりますので、ご家族での渡航を検討されている方は、お気軽にお問い合わせください。
- Q ニュージーランドのガーディアンビザで就労はできますか?
- A ニュージーランドのガーディアンビザ(学生の保護者ビザ)では、原則として就労は認められていません。ただし、ビザの条件変更を申請し許可されれば、お子さんが学校に通う時間帯(例:月~金曜の午前9時半~午後2時半)に限り、パートタイムでの就労が可能な場合があります。