ワーキングホリデーは、海外で働きながら暮らすという夢のような経験ができる一方で、「帰国後に仕事が見つからないのでは?」「キャリアにブランクができてしまうのでは?」といった不安を抱える人は少なくありません。
しかし、結論から言えば、ワーホリ後にスムーズに就職し、キャリアを成功させている人は数多く存在します。
この記事では、ワーホリ後のキャリアを成功に導くための具体的な方法、企業が本当に評価する能力、そしてG&Pが提供するプログラムがどのようにキャリアを後押しするのかを解説します。
目次
「ワーホリ後、仕事がない・就職できない」と言われる理由とは?
なぜ「ワーホリ後、仕事がない・就職できない」という懸念が生まれるのでしょうか。3つの主な要因について説明します。
職務経歴のブランク期間
まず懸念されるのが「職務経歴のブランク期間」です。ワーホリ期間(約1年間)は、日本の正規雇用としての職務経歴から外れるため、企業によってはその期間を「キャリアの停滞」と見なすことがあります。
特に年功序列や新卒一括採用の文化が根強い日本の採用市場で、このブランクは「キャリアを中断してまで何をしていたのか?」という疑問をもたれがちです。
しかし、重要なのは、「ブランクがあること自体」ではなく、「その期間に何を得て、どう成長したかを説明できないこと」が問題であるという点です。単に海外で生活していたという事実だけでは、企業は採用メリットを見出せません。
「ホリデー=遊び」という認識
次に、企業や社会の一部には、ワーキングホリデーを「仕事」よりも「ホリデー=遊び」と認識する傾向が根強く残っています。
カフェやレストランでの接客、ファームでの労働といった経験は貴重な生活経験ですが、それが「企業が解決したい課題を解決できる能力」に直結すると説明できなければ、採用担当者の心には響きません。
ビジネスレベルの語学力の不足
最後に、「ビジネスレベルの語学力の不足」です。
多くの人が「ワーホリに行けば英語が話せるようになる」と期待しますが、実際には現地で日本人コミュニティに依存したり、簡単な日常会話レベルで満足してしまったりするケースが多々あります。
その結果、帰国後の就職活動で「英語ができます」とアピールしても、TOEICやIELTSといった公的な試験で十分なスコアを提示できず、企業からの評価が得られないという事態になります。
就職に「失敗する人」と「成功する人」の決定的な違い
このような懸念がある中でもワーホリ後の就職活動で成功する人にはどのような特徴があるのでしょうか。
成功する人と失敗する人には、ワーホリ中の行動と意識に違いがあります。
【失敗例】「行ってから考える」で後悔する人の特徴
ワーホリ後の就職に失敗してしまいがちな人には、下記のような特徴があります。
目的・目標が「なんとなく」で曖昧な人
ワーホリ後の就職に苦戦する人の多くは、現地での経験に対する目的意識が低く、行き当たりばったりな行動を終始してしまいがちです。
「とりあえず海外に行きたい」「今の仕事から逃げたい」「なんとなく英語が話せるようになりたい」といった曖昧な動機でワーホリを始める人は、現地での行動も「なんとなく」になりがちです。
明確な目標がないため、困難に直面した際の粘り強さに欠けたり、目の前の誘惑に流されやすくなったりします。
例えば、「1年後にTOEIC 800点以上を取る」「現地で特定の分野のスキルを身につける」「異なる国籍の人とチームで成果を出す」といった具体的な目標がないと、滞在中に貴重な機会や自己成長のチャンスを逃す可能性が高くなります。
現地での経験を「遊び」で終わらせてしまう人
ワーホリを「単なる長い旅行」や「リフレッシュ期間」として捉えてしまう人は、現地での経験を自分の今後のキャリアに結びつけて考えない場合があります。
特に、現地でのアルバイトが日本人同士のコミュニティ内や、英語をほとんど使わない環境に限定されてしまうと、異文化理解やコミュニケーション能力の向上には繋がりません。
現地での経験を「遊び」で終わらせた結果、帰国後の履歴書に書ける内容が薄くなってしまうのです。
帰国後の就職活動を直前まで始めない人
ワーホリ期間を謳歌するあまり、帰国後の就職活動の準備を先延ばしにするのも失敗する人の大きな特徴です。日本の就職市場は時期や流れがあり、特に中途採用の場合は情報戦となることも多いです。
帰国直前や帰国後に慌てて仕事探しを始めても、希望の企業のエントリー期間に間に合わなかったり、十分な自己分析・企業研究ができず、自信を持って面接に臨めなかったりします。
【成功例】ワーホリ経験をキャリアに繋げる人の共通点
一方で、ワーホリ経験を通してキャリアアップできる人には、高い目的意識が見られます。
「帰国後の自分」を見据えて計画的に行動した人
成功する人は、ワーホリを始める時点ですでに帰国後の自分を見据えています。
これは必ずしも具体的なキャリアが決まっていなくても、「ワーホリ後にどんな自分でありたいか」の目的をしっかり持っているということです。
そうすることで、現地での仕事や生活環境も、自分が成長できる環境を意識的に選べるようになります。
語学力+αのスキルや経験を意識的に得た人
成功する人は、語学力だけでなく、自律性、対応力、忍耐力などを鍛える経験ができる環境を選びます。
たとえワーホリ中の職種がホスピタリティなどの専門職であっても、そこで完全英語環境に身を置き、ゲストや同僚の高い期待値に応えようと真摯に向き合った経験は、帰国後、あらゆる仕事で成果を出せる人材の基盤となるでしょう。
現地での具体的な成果・経験を言語化できる人
現地での具体的な成果や経験を、ビジネスの文脈で論理的に言語化できる点も重要です。
ただ受動的に働いているだけでは、経験を言語化するのは難しいため、自信を持って言語化できるスキルや経験をつけるために能動的に行動することが大切です。
【就活のプロに聞いた】ワーホリ後に活かせるスキルやワーホリ後のキャリア
ここからは、現役の就活・キャリア支援のプロである、株式会社Jスタイルズ 代表取締役 平渡淳一さんに、ワーホリ後の仕事探しで企業が本当に評価している能力や、経験をキャリアに活かす方法について解説していただきます。
企業が高く評価するワーホリ経験とは何か?
それは、企業の業務に直接活かせる“再現性の高い力”としての海外経験です。
私たちはこれを 「ワーホリ力」 と呼び、次の4つがその核となります。
1. 英語力
ただ “英語ができる” ではなく、その企業で働く上で必要とされる英語力(接客英語なのか、英語のメールなのか等)を持っているかが大切です。
2. コミュニケーション力
異文化環境で働いた経験は、「相手の価値観を尊重する姿勢」「状況を見ながら適切に対応する力」
を育てます。
これは国内企業でも即戦力として高く評価される能力です。
3. ダイバーシティ(多様性)への対応力
多国籍チームや外国人のお客様と日常的に関わる経験は、価値観・働き方・文化の違いを理解し調整できる力を形成します。
近年、多様性を受け入れる組織づくりが重視されており、 企業が最も高く評価するワーホリ経験のひとつです。
4. 行動力・チャレンジ精神
異国で生活し、仕事を獲得し、トラブルを乗り越える過程で “自走力” と “挑戦する姿勢” が鍛えられます。
これは業界・職種を問わず企業が求める普遍的な価値です。
これらの力を評価してもらうには
上の4つはワーホリで得られる大きな強みですが、企業は「その強みが自社でどう役に立つのか」まで理解している人を高く評価します。
つまり、ワーホリでの経験を具体的で説得力のある事例として語れるようになればワーホリで経験した業種・職種に限定されることなく、あらゆる分野で活躍のチャンスが生まれます。
企業が求める人物像を正確に理解し、自身のワーホリ経験を効果的にPRする準備が難しいと感じる場合は、海外経験のあるプロのサポートを利用するのも有効です。
ワーホリを「キャリアアップ」に繋げるためのポイント
ここからは、ワーホリ後の就職成功に向けて、取り組むべき3つのポイントを解説します。
帰国後の就職活動を見据えた情報収集と具体的な計画を立てる
まず重要なことは、出発前から「帰国後、どんな仕事に就きたいか」あるいは、「帰国後、どんな自分でありたいか」を具体的にイメージし、逆算して計画を立てることです。
目指す職種や企業が決まっている場合は、その仕事がワーホリ経験者にどのようなスキルや資格を求めているか、情報収集しましょう。
次に、そのゴールを達成するために、ワーホリ期間中にどのような仕事や学習、経験が必要かを具体的に落とし込みます。
具体的な計画があることで、現地で困難に直面しても「これはキャリアのためのステップだ」と前向きに捉えることができ、自ずと、どのように行動すべきかが見えてくるはずです。
TOEIC・IELTSなどの公認試験でスコアを確保しておく
語学力をアピールする上で、公認試験のスコアは重要です。日常会話レベルの英語力があることを証明するだけでなく、ビジネスで通用する英語力があることを客観的に示すには、TOEIC(800点以上目安)、IELTS、TOEFLなどのスコアが不可欠です。
現地での生活で英語力が向上している間に、意識的に試験対策を行いましょう。
語学力以外にも経験やスキルを身につける
単に「ワーホリ経験がある」「日常英語が話せる」だけではアピールポイントとして不十分です。
語学力以外の「ワーホリの経験が活かされた自分なりの強み」を身につけ、自分の付加価値を高めることにも注力しましょう。
ワーホリ後のキャリアにもつながるG&Pの有給インターンシップ
G&Pは、ニュージーランドでの質の高い有給インターンシッププログラムを提供しています。このプログラムは、単に海外で働く経験を提供するだけでなく、帰国後のキャリアの成功を見据えた設計となっています。
4つ星・5つ星ホテルなど「完全英語環境」かつ「質の高い職場」での経験が積める
G&Pが提供するインターンシップの最大の特徴は、4つ星・5つ星ホテルなどのハイクラスな職場で、完全英語環境での仕事を保証している点にあります。
インターンシップ先は、接客サービスのスタンダードが非常に高く、従業員には質の高いサービスや、予期せぬトラブルにも迅速かつ丁寧に対応する問題解決能力が求められます。
このハイレベルな環境こそが、問題解決能力、ストレス耐性、そして自律性を引き上げます。
どんな内容の仕事をしたかということ以上に、「言語の壁や文化の違いを乗り越え、高い期待値に応えるためにどう真摯に取り組み、成長を実感したか」というプロセスこそが、帰国後の就職活動で活きる、かけがえのない成功体験となります。
帰国後のキャリアサポート付き
また、G&Pでは現地での仕事経験だけでなく、帰国後のキャリア成功までを見据えたサポートを提供します。
海外インターンシップに参加される方には、ご希望に応じて株式会社Jスタイルズが提供するキャリア支援・お仕事紹介サービスをご紹介しています。
まとめ:帰国後のキャリアまで見据えたワーホリを
「ワーホリ後、就職できないかもしれない」という不安は、適切な準備と行動によって必ず解消できます。大切なのは、ワーホリを「単なるホリデー」ではなく、「自分のキャリアに不可欠な自己投資期間」として、意識的に行動することです。
G&Pでは、ニュージーランドでの4つ星・5つ星ホテルインターンシップを通して、汎用性の高いスキルや経験値を高め、帰国後のキャリアを成功に導くお手伝いをします。
ぜひお気軽にご相談ください。
監修
株式会社Jスタイルズ 代表取締役
平渡淳一
明治大学法学部卒(95年)
海外でのワーキングホリデーや留学経験者に特化したキャリア支援・お仕事紹介サービス「ワーホリキャリア.com」のファウンダー兼代表者。これまで6,000名以上の海外経験者のキャリア相談を通じて、国内外のグローバルキャリアへの転職を多数実現している。
ワーホリ後の就職に関するよくある質問
- Q ワーホリ後の就職活動は、帰国する何ヵ月前から始めるべきでしょうか?
-
A
渡航前に一度、キャリアアドバイザーなどの専門家から「海外経験がどのように帰国後のキャリアに繋がるか」について助言を受け、明確な方向性を理解しておくことで、滞在中の行動の質が大きく高まります。
その上で少なくとも帰国3か月前から帰国後の主活動に関する情報収集・準備をすることが望ましいでしょう。 - Q ワーホリによる職歴のブランクは、採用選考で本当に不利になるのでしょうか?
-
A
ブランク自体が直接的な不利になるわけではありません。不利になるのは「ブランク期間に何を得たか」を説明できない場合です。
ワーホリで得た問題解決能力、異文化理解力、自律性といった汎用性の高いスキルを、具体的な事例を用いて論理的に説明できるように意識しましょう。 - Q 履歴書でアピールできる「英語力」とは、具体的にどの程度のレベルを指しますか?
-
A
応募するお仕事によりますが、おおよそTOEICベースで700点以上のスコアが企業にPR出来る目安だと考えています。
逆にTOEIC600点未満の場合は履歴書に書くとマイナス評価になることが多いです。
何より、「企業が求める再現性のある英語力を理解していること」が最も重要です。 - Q ワーホリ経験を活かせる国内・海外での具体的な業界・職種にはどのようなものがありますか?
-
A
グローバルな視野と自律性が求められる職種が有利です。
特に人気がある業界・職種として5つ挙げているのが
- 英語教育関連
- インバウンド(外国人観光客)・トラベル関連
- 海外営業・貿易関連
- デスクワーク(カスタマーサポート、未経験ITエンジニアなど)
- 海外就職
ワーホリ後のキャリアについては、Jスタイルズ様の公式Youtubeでも詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
>>ワーホリキャリアTV